二つの岩が寄り添う夫婦岩。
能登屈指のマジックアワーポイント。
石川県志賀町七海に佇む「機具岩」は、二つの岩が寄り添う夫婦岩として知られ、能登金剛を代表する奇岩のひとつです。
高さ16mと12mの岩が並び、しめ縄で結ばれた姿は神聖そのもの。伊勢の「二見岩」に似ていることから「能登二見」とも呼ばれていますが、大きい岩が女岩、小さい岩が男岩とされるのが特徴です。
この岩には、古代の神話が宿っています。
その昔、能登に織物の技術を広めた神・渟名木入比咩命(ぬなきいりひめのみこと)が山賊に襲われ、背負っていた織機を海に投げたところ、それが忽然と岩に変じたという伝説が残されています 。
機具岩は西向きに立っているため、夕焼けの名所としても有名。
昼間とはまるで違う表情を見せる「マジックアワー」には、空と海と岩が織りなす幻想的な風景が広がり、カメラマンたちを魅了する撮影スポットです。
さらに、夏季・冬季限定でライトアップも実施。
夕日が沈んだ後、暗闇に浮かび上がる機具岩は、まるで神話の世界に迷い込んだかのような美しさです。